人材難について

ここ数年、なかなか人が定着していません。

募集時に「職人」と必ず入れているのですが、なかなか「工員(雇用)」と「職人(個人事業主)」の違いをご理解されて応募をしてくる方は少ないです。

工員は雇用ですから、働いた時間の対価として給与があります。職人は作った数と完成度の対価が工賃です。

職人に成りたいって事は、少なくとも気持ちの上では「将来独立する」ぐらいの心構えは持っていて欲しいところです。

その為に必要な稼ぎ方は弊社で指導することは出来ます。

それも、それなりに高いレベルの技術、知識も含めて。

本当の技術職は「徒弟制度」が必要だと前々から感じていますが、今の雇用法では法律違反に成ってしまいます。

今のまま、毎年最低賃金は上がるけど、物価が追いつかない状態では、結果として、人材に求められるハードルも高くなっていきます。要は時給1100円に見合う作業が出来ない人は、会社としては雇えないって事です。

国としては雇用の機会を増やし、収入を上げるのが目標かもしれませんが、現場にとっては全く逆の方向に進んでいきます。

お願いが有ります、サラリーマン的な感覚で応募をされるのはご遠慮下さい。結果として皆短期で退職をして、その間指導にあたった時間が全て利益を圧迫するだけに成ります。

会社の利益が上がらなくては(売上ではありません)、給与も上がりません。

雇用する側も、される側も難しい時代に成ってしまいました。

しっかり考えて、覚悟を持っていくしかないですね。

最近の「職人」って

過去にもFB等で書いては来ましたが、ちょっと前に発表に成った現在20歳〜30歳代の方の将来の年金額を見て、これは本気で「自分で自分の身を守る時代」に成ったなと。

資産形成もとても大切な事だとは思いますが、基礎と成るマーケットが伸びていくことを前提にしていたのではやっぱり不安は残ります。

先日、「人生を掛けてレベルの高い帽子職人に成って、次の世代に継承していきたい」と20代の方が応募をして来ました。

まだ、お会いしていないのですが、同じ気持ちを共有してくれることはとても大切な事だと思います。

私の知っている関東の帽子職人さん達(個人事業主)は例外なく「後継者」を育てないで引退をしてしまいました。

確かにちょっと前まで、帽子の工賃はかなり安かったです、弟子の面倒を見ている余裕が無かったのは、工賃を支払う立場として良く知っています。

なぜ、最近になって工賃が上がってきたかというと、「安く受けてくれていた高齢の職人さんが引退してしまった」からです。

冷静に考えると、おかしな話だと思っています。

10代から親方の元で奉公をしながら職人を目指して頑張って来た人達(父親の世代ですね)が、結果として評価されず、事実上技術を継承していない名ばかりの職人さん達(雇用されている工員さん)の賃金が毎年、国のお陰で高く成っているだけ、、、

こんな世の中で「一流の職人」を育てることが、どういう意味を持っているのか、実際やっている人でないと理解しずらいかと思います。

でも、必ず世界規模で技術レベルの高い職人は必要とされます。

簡単です。

一流の職人を育てるには、時間も掛かります、指導する側のレベルも必要です、間違ってもマニュアルや学校なんかでは育てることは出来ません。

そういう環境を提供出来る場が本当に少なく成りました。

「希少価値」です。

そうとう前から「小さな土俵の一人勝ち」を目指してやって来ましたが、ようやく時代が追いついてきた感じがしています。

頑張ります。

日常の行動から理由を見つける

数年前、部下が増え始めてから、特に指導方法として意識していることが有ります。

「日常の行動の中にミシン(技術職として)が上手く成る方法が転がっている」

普段何気なくやっている事の理由を考えてみる。

常々、「物作りは理屈だ」と言ってきた私の基本理論みたいな物です。

詳しくは個人的な主観なので書けませんが、人の体の構造、簡単な科学や物理を元に、意識はしてないけど、普段こうやっているっていうことに理由を見つけて理解することで、新しい事が新しくなくなります。

何事も「早く慣れる」為には方法が有ります。

それには、基礎的な部分の理解度、理解した後の行動(応用力)。

常日頃、下らないと思う事でも自分で考えてみると言う習慣。

私が大切にして来たことです。