最近の「職人」って

過去にもFB等で書いては来ましたが、ちょっと前に発表に成った現在20歳〜30歳代の方の将来の年金額を見て、これは本気で「自分で自分の身を守る時代」に成ったなと。

資産形成もとても大切な事だとは思いますが、基礎と成るマーケットが伸びていくことを前提にしていたのではやっぱり不安は残ります。

先日、「人生を掛けてレベルの高い帽子職人に成って、次の世代に継承していきたい」と20代の方が応募をして来ました。

まだ、お会いしていないのですが、同じ気持ちを共有してくれることはとても大切な事だと思います。

私の知っている関東の帽子職人さん達(個人事業主)は例外なく「後継者」を育てないで引退をしてしまいました。

確かにちょっと前まで、帽子の工賃はかなり安かったです、弟子の面倒を見ている余裕が無かったのは、工賃を支払う立場として良く知っています。

なぜ、最近になって工賃が上がってきたかというと、「安く受けてくれていた高齢の職人さんが引退してしまった」からです。

冷静に考えると、おかしな話だと思っています。

10代から親方の元で奉公をしながら職人を目指して頑張って来た人達(父親の世代ですね)が、結果として評価されず、事実上技術を継承していない名ばかりの職人さん達(雇用されている工員さん)の賃金が毎年、国のお陰で高く成っているだけ、、、

こんな世の中で「一流の職人」を育てることが、どういう意味を持っているのか、実際やっている人でないと理解しずらいかと思います。

でも、必ず世界規模で技術レベルの高い職人は必要とされます。

簡単です。

一流の職人を育てるには、時間も掛かります、指導する側のレベルも必要です、間違ってもマニュアルや学校なんかでは育てることは出来ません。

そういう環境を提供出来る場が本当に少なく成りました。

「希少価値」です。

そうとう前から「小さな土俵の一人勝ち」を目指してやって来ましたが、ようやく時代が追いついてきた感じがしています。

頑張ります。

日常の行動から理由を見つける

数年前、部下が増え始めてから、特に指導方法として意識していることが有ります。

「日常の行動の中にミシン(技術職として)が上手く成る方法が転がっている」

普段何気なくやっている事の理由を考えてみる。

常々、「物作りは理屈だ」と言ってきた私の基本理論みたいな物です。

詳しくは個人的な主観なので書けませんが、人の体の構造、簡単な科学や物理を元に、意識はしてないけど、普段こうやっているっていうことに理由を見つけて理解することで、新しい事が新しくなくなります。

何事も「早く慣れる」為には方法が有ります。

それには、基礎的な部分の理解度、理解した後の行動(応用力)。

常日頃、下らないと思う事でも自分で考えてみると言う習慣。

私が大切にして来たことです。

将来を見据える

今日の日経電子版(有料会員限定)でそうだよな〜と思う記事が有りました。

大手企業の早期退職者が昨年の倍のペースで進んでいるそうです。主に40〜50歳代の中高年です。

簡単な話です、平均時給が上がり新人の人件費の負担が増える上に、新しい事に付いていけない可能性の高い中高年には早く辞めて貰って、会社の資源を有効に使おうって事です。

グローバルな企業は、将来を見据えて戦略を組まなくてはいけないので、当たり前の話だと思います。

常に活性化をしていかないと組織その物が存続出来ない時代です。

すでに「生涯雇用」「年功序列」などが死語になってしまった現状では、誰にでも出来る普通のことに高い賃金は払いません。

目先の時給が例え1500円だとしても、大手企業の40〜50歳代の平均賃金よりは、遙か〜に安いです。

そうなんですよね。普通の人が普通にやっていたら、自分の将来の絵が書けない時代です。

手に職、如何でしょうか?

もちろん、普通レベルでは無く、その上を目指したい方、お待ちしております。

弊社の帽子の特徴

布帛の縫製品に限りますが、一般的に帽子の場合、縫製後に熱した金型を使ってプレス(シワや歪みを取る作業だと思って下さい)をしますが、弊社の場合基本プレスをしておりません。

縫いっぱなしの状態で特に手を加える必要性が感じられないからです。

海外製の安い物を洗うと「縮む」「歪む」と良く聞きますが、販売する時に見栄えを良くする為に、技術力の無いメーカーほどプレスの作業を「大きく見せます」、凄いことをしていると思われるかもしれませんが、様は汚く縫い上がった帽子を誤魔化しているだけだと思って下さい。

綺麗に縫製が出来ている帽子は、生地特性を織り込んだパターン通りの違和感の無いシルエットに仕上がっています。

だから、洗っても生地の縮率以外殆ど歪みは出ません。

弊社がバックアップしている個人でやられている方の帽子も、ここ数年で良い評判が定着して来たようです。

アメリカのデザイナーから「貴方のブランドの帽子が好きだ」と依頼を受けてコラボした帽子が、もう少ししたら海外のメジャーな売り場に並びます。

こうやって、少しずつでも弊社が作っている帽子や小物が、メジャーの力を借りなくても世界で認められてきているんだと実感しております。

もうちょっと頑張らないと、と、日々感じています。